八坂洋平、それが僕の名前だ。 似たような力を持った陰陽師という集団もあるが、彼らとは似て非なるものだとか。 神道士の里に産まれた子は、やがて一人前の神道士になるべく、試験を受けなきゃならない。 |
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なんでも、里を出て、妖怪を浄化する訓練を積み、なおかつ、生涯の伴侶を連れて帰還すること、 妖怪を元の世界に返すには、 おおかた、一族の血を絶えさせないための知恵、なんだろう。 |
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そんなわけで僕は、ある春の日、 若い神道士がその腕を磨くのに恰好の場所でもあったことから、やがて神道士の修行場となっていった。 |
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僕はこの学校の敷地内にある、古い社で寝起きすることになった。 これからここで学生生活を送りながら、 神道士としての修行をし、 その上、生涯の伴侶とやらまで見つけなきゃならない。 期間は一年… それまでに神道士としての資格を得なければならないというわけだ。 |